マニュアルに載っていない意外で効果抜群な腰痛予防する5つの方法

みなさまは倉庫業において労働災害の件数が急激に増えていることをご存知でしょうか。平成24年の407件から平成29年には602件に増えています。

中央労働災害防止協会 倉庫業の労働災害分析データより

ただ他業種に比べて比較的軽度な傷害が多い傾向にあるようです。事故の型別発生状況を見ると一番多い事故である『転倒』とともに『動作の反動・無理な動作』による事故が増えてきています。

中央労働災害防止協会 倉庫業の労働災害分析データより

この『動作の反動・無理な動作』とは、ずばりギックリ腰のことです。

そのため厚生労働省も下記リンク先のようなマニュアルを作成し腰痛の予防を呼びかけています。

参考 運送業務で働く人のための腰痛予防のポイントとエクササイズ(PDF)厚生労働省

マニュアルを見ていただければ分かると思いますが、ある程度はすでにみなさまの職場にも対策が導入されていることが分かると思います。

そこで今回は厚生労働省作成のPDFにも載っていない意外で効果抜群な腰痛予防法をご紹介いたします。

パワーベルトをする

パワーベルトとは重いダンベルやバーベルなどを使ってトレーニングする際に前傾姿勢になっても腰部を痛めないようにするため開発されたベルトです。トレーニングベルトとも呼ばれています。

重いものを持ち上げる際に、空気を吸って膨らませたお腹をこのパワーベルトで締め込むことにより、体幹の圧力が増し腰が曲がらないようにすることができます。

こちらの方の説明がたいへん分かりやすいので是非ご覧ください。

動画では革製の厚くて重いベルトを使用されていますが、仕事内の範囲内での重量ですとナイロン性のベルトでも十分でしょう。以下の商品は私が実際にトレーニング中も使っていたベルトです。(※デッドリフト150kgでも壊れませんでした!)安価ですし軽量で比較的蒸れにくいのでオススメです。ベルトはヘソのちょっと上あたりで巻くとなお良いでしょう。

腰をねじる動作はNG

重い物を持ち上げる時に気をつけることといえば、腰を落としてできるだけ体を荷物に密着させることですよね。しかし意外と見落としがちなのが持ち上げた後の動作です。

荷物を持ち上げたら必ず上半身と下半身は同じ方を向くように身体全体で回るようにしましょう。つまり腰をねじりながら荷物を運搬してはいけません。

荷物を載せ替えるために台車を横付けして移動させるなど、この動作を行ってしまうことはよくあるでしょう。しかしながら荷物を持ちながら腰をねじると筋肉が緩み腰椎に大きな負荷がかかってしまうのです。

荷物を載せ替える時は、横付けではなく平行に台車を置くようにしましょう。また荷物を下ろす場所に片足のつま先を向けるようにすれば、意識せずとも身体全体で回ることができます。

荷物を床に置かない

どうしても床に荷物を持ち上げるには大きな力ですし、ついうっかり腰を落とさず持ち上げようとしてしまうこともあるでしょう。普段からの負担も考えて、できるだけ荷物を置くための台を用意しておくことをおすすめします。

細かい重量の制限をおこなう

イギリスの安全衛生庁(HSE)では労働者の安全と衛生を守るために、運搬について研究し多くのマニュアルを発行しています。人力で荷物を運搬する際のマニュアルはThe MAC toolと呼ばれています。その中で人体との距離ごとに上げ下げする荷物の重量制限について提言されています。

参考 Manual handling assessment charts (the MAC tool)HSE

数値は安全に運搬できる重量を示している

上の図に書かれた重量は安全に上げ下げできる範囲を示しています。たとえば右側の男性においては、肩から上では身体に近いほうが10kgまで安全に上げ下げできますが、遠くなると5kgまでしかできません。

ピッキングなども行う現場においてはこちらを参考に棚に置く物の重量制限を行うと良いでしょう。

クッション性のあるシューズ

腰を守るためには足を守ることも大事です。

クッション性のあるシューズを履くことにより長時間の立ち仕事から腰椎を守ることができます。

また歩く仕事においても膝を守ることにより正しい荷物の上げ下げを行うことを助けます。膝痛のある状態は、屈伸をしにくくなり膝を曲げない間違った荷物の上げ下げをしがちになってしまうためです。

作業靴が指定されており変えられない場合は、インソール(中敷き)を使用することをおすすめします。下のようなハニカム構造のインソールは蒸れにくいので良いと思います。

それでも腰痛になったこのストレッチを!

以前書いたコラムにて腰痛に効き目抜群のストレッチについて書いています。ぜひご覧ください。

【坐骨神経痛】しつこい腰痛に効くマッケンジー法の簡単なやり方【膝の痛みにも】