約款とは契約の内容をひとつひとつ箇条書きしたものですが、ビジネスの上では通常は普通取引約款のことを指します。普通取引約款は不特定多数の客と日々大量に交わされる契約を効率化するために画一的な事項について定めています。(これに対して契約書は、客一人ひとり違う具体的な内容が書いてあります。)
特に行政によって許認可を受ける必要がある事業においては、約款はとても大事な意味があります。なぜなら許認可の申請時に約款の提出が求められ、その約款も審査内容に含まれるためです。また事業をスタートした後も作成した約款は利用者に明示する必要があります。
ここで標準宅配便運送約款について分かりやすく会話形式にしてみましたのでご覧ください。
未来の社長
よし!独立して自分で宅配便の運送会社やるぞ!
もしもし。運送会社をやるなら許認可が必要ですよ
国土交通省
未来の社長
ええ?そうなんですか!じゃあ許認可を受けるにはどうすれば良いんですか?
まあ色々と必要ですね。書類は○○と△△と~、あと約款を提出して下さい。
国土交通省
未来の社長
約款?
約款というのは契約についての画一的な事項をまとめたものですよ
国土交通省
未来の社長
そうなんですか。でも契約とか法律とかわからないし困ったな…
ではこれを参考にして下さい。(ぺろん)
国土交通省
未来の社長
なんですか?これ
標準宅配便運送約款です
国土交通省
未来の社長
標準宅配便運送約款???
宅配便をやる場合の約款を標準的な内容で作成したものです。許認可申請において、これをそのまま使用しても良いし、ちょっとカスタマイズして提出しても良いんですよ
国土交通省
未来の社長
すごい助かる!やったー!
という感じで、標準宅配便運送約款とは国土交通省が公示している約款のことを指します。標準宅配便運送約款以外にも事業に合わせた標準約款が公開されています。
多くの会社ではカスタマイズせずにそのまま標準約款を使用しているようです。