【寄託】商法619~623条を超噛み砕いて解説【倉庫営業】

商法619条

原文

当事者カ保管ノ期間ヲ定メサリシトキハ倉庫営業者ハ受寄物入庫ノ日ヨリ六个月ヲ経過シタル後ニ非サレハ其返還ヲ為スコトヲ得ス但已ムコトヲ得サル事由アルトキハ此限ニ在ラス

現代風

当事者が保管の期間を定めさりしときは、倉庫営業者は、受寄物入庫の日より六个月を経過したる後に非ざれば、其返還を為すことを得ず。但、已むことを得ざる事由あるときは此限に在らず

噛み砕き

倉庫営業者と物を預ける者の間で保管の期間を決めていないときは、倉庫営業者は入庫の日から6ヶ月経った後でないならば返還できない。ただし、やむを得ない事情があるときは6ヶ月経たなくても返還できます。


商法620条

原文

預証券及ヒ質入証券ヲ作リタル場合ニ於テハ之ト引換ニ非サレハ寄託物ノ返還ヲ請求スルコトヲ得ス

現代風

預証券及び質入証券を作りたる場合に於ては、之と引換に非ざれば、寄託物の返還を請求することを得ず

噛み砕き

 

預証券と質入証券の両方を作っている場合には、この両方と引き換えでないならば、預かった物の返還を請求できない


商法621条

原文

預証券ノ所持人ハ質入証券ニ記載シタル債権ノ弁済期前ト雖モ其債権ノ全額及ヒ弁済期マテノ利息ヲ倉庫営業者ニ供託シテ寄託物ノ返還ヲ請求スルコトヲ得

現代風

預証券の所持人は、質入証券に記載したる債権の弁済期前と雖も其債権の全額及び弁済期まての利息を倉庫営業者に供託して、寄託物の返還を請求することを得

噛み砕き

預証券を持っている者は、質入証券に記載している債権の返済期限の前でも、その債権の全額と返済期限までの利息を倉庫営業者に供託したら、預けた物の返還を請求することができる


商法622条

原文

寄託物カ同種類ニシテ同一ノ品質ヲ有シ且分割スルコトヲ得ヘキ物ナルトキハ預証券ノ所持人ハ債権額ノ一部及ヒ其弁済期マテノ利息ヲ供託シ其割合ニ応シテ寄託物ノ一部ノ返還ヲ請求スルコトヲ得此場合ニ於テ倉庫営業者ハ供託ヲ受ケタル金額及ヒ返還シタル寄託物ノ数量ヲ預証券ニ記載シ且其旨ヲ帳簿ニ記載スルコトヲ要ス

○2 前項ニ定メタル寄託物ノ一部出庫ニ関スル費用ハ預証券ノ所持人之ヲ負担ス

現代風

寄託物が同種類にして同一の品質を有し且分割することを得べき物なるときは預証券の所持人は債権額の一部及び其弁済期まての利息を供託し其割合に応じて寄託物の一部の返還を請求することを得。此場合に於て倉庫営業者は供託を受けたる金額及び返還したる寄託物の数量を預証券に記載し且其旨を帳簿に記載することを要す

○2 前項に定めたる寄託物の一部出庫に関する費用は預証券の所持人之を負担す

噛み砕き

預けた物が品質を損なわずに分割できる物の場合は、預証券を持っている者は債権の一部とと返済期限までの利息を倉庫営業者に供託したら、その割合に応じた預けた物の一部の返還を請求することができる。この場合、倉庫営業者は供託を受けた金額および返還した預かった物の数量を預証券を記載し、なおかつその旨を帳簿に記載しなければならない

○2 第1項で定めた預かった物の一部を出庫した際の費用は預証券を持っている者が負担する


商法623条

原文

前二条ノ場合ニ於テ質入証券ノ所持人ノ権利ハ供託金ノ上ニ存在ス

○2 第六百十二条ノ規定ハ前条第一項ノ供託金ヲ以テ質入証券ニ記載シタル債権ノ一部ヲ弁済シタル場合ニ之ヲ準用ス

現代風

前二条の場合に於て質入証券の所持人の権利は供託金の上に存在す

○2 第612条(競売代金が債権弁済に不足の場合の処置)の規定は前条第1項の供託金を以て質入証券に記載したる債権の一部を弁済したる場合に之を準用す

噛み砕き

商法第621条と第622条(供託をして返還を請求する)の場合において、質入証券を持っている者に対する債権は供託金によってまかなわれる

○2 第612条(競売代金が債権弁済に不足の場合の処置)の規定1は商法第622条第1項の供託金によって質入証券に書かれている債権の一部を返済する場合に適用する


  1. 競売で得たお金が質入証券に記載されている債権の金額におよばないときは、倉庫営業者は、競売で得たお金までを質入証券に記載して、その証券を返還して、その旨を帳簿に記載しなければならない